エアコンプレッサの選定方法 -空気排出口-

工学・情報学メモ

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エアコンプレッサは,空気を圧縮し,一定圧を超えない状態で貯蔵し,また取り出せるようにするものです.従って,コンプレッサには圧縮機,貯蔵タンク,圧力制御装置,空気吐出口が備えられており,それらの特徴が用途に合っているかが選定の基準になります.

空気吐出口で注意するべきは,接続管形状です.コンプレッサのカタログを見ると,吐出口の欄にG1/4BやRc3/8といった記載があります.これは,吐出口の管の形状がおねじかめねじか,また並行ねじなのかテーパねじなのか,またその管の内径はいくらかを表しています.先頭がGなら並行ねじで,その次の数値は内径のインチサイズです.めねじの場合はそれのみで表記され,おねじの場合には公差に応じてAもしくはBの記号が付けられます.従って,例えばG1/4とG1/4Bは組み合わせ可能です.Rで始まるものは,少しややこしいです.RとRcとRpの三つがありますが,Rpだけ特殊です.Rはテーパのおねじで,Rcはテーパのめねじです.従って,例えばR3/8とRc3/8は組み合わせ可能です.Rpは,Rcと同様めねじであり,Rと組み合わせ可能ですが,実際は並行ねじです.

上記はISOとJIS共通の規格記号ですが,ややこしいことに,旧JIS規格の記号も使用されています.PFは並行ねじで,PTはテーパねじです.

テーパのおねじを用いた場合,強く締め付けることができるので漏れは少なくなりますが,その代わり,取り付け角度の調整が大変です.シールテープをおねじにあらかじめ巻き付けておくと,漏れもさらに減ります.並行ねじ同士を組み合わせた場合は締め切ることが難しいので,Oリングなどを噛ませるとよいようです.

このように,接続の相性があるため,コンプレッサー以後の空気圧機器との接続を考える際には注意が必要です.ただし,管の形状を変換するコネクタも多く市販されているので,コネクタさえ用意しておけば,コンプレッサの選定においては大きな問題にならないと思います.

参考:
管用ねじ
やさしい実践 機械設計講座 配管1

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