空気チューブの選定方法

工学・情報学メモ

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複数の空気圧機器を空気チューブを介して接続することにより,配置の位置関係を任意に調整することが可能になる.空気チューブには様々な材質,内外径のものがあり,用途に応じて適切に選ぶ必要がある.

材質で重要な特性は曲げ硬度と耐圧性である.柔らかい素材のものは曲がりやすいため,アクチュエータ付近など揺動部での使用に適しているが,押しつぶされて流路がふさがれる危険性もあるため注意が必要である.また柔らかい分,流せる流体の最大圧力も低くなる.

チューブの径と経路長は,圧力損失と応答性にシビアに影響する.チューブ径が大きい程,摩擦損失係数は小さくなり,圧力損失は低減するが,圧力が伝わる遅れ時間が大きくなる.反対に小さいと遅れ時間は小さくなる傾向にあるが,圧力損失が大きくなるため,小さすぎると遅れ時間も増大してしまう.そのため,供給圧力や許容遅れ時間に応じて適切にチューブ径を選定する必要がある.

円管を流れる空気の圧力損失は,Weisbach-Darcyの式を変形した下記の式を用いて計算できる.
$$\Delta{P} = 3.069 \times 10^3\lambda \frac{l}{d} \cdot \frac{Q_0^2}{Pd^2} \cdot \frac{T+273}{273[kgf/cm^2]}$$
ただし,
$$\Delta{P}:圧力損失[kgf/m^2]$$,
$$\lambda:管摩擦係数$$,
$$l:管長さ[mm]$$,
$$d:管の内径[mm]$$,
$$Q_0:大気圧換算の流量[m~3/min]$$,
$$P:空気圧力[kgf/cm~3 abs]$$.
管摩擦係数は,レイノルズ数と管の相対表面荒さによって決まるが,小型の空気圧アクチュエータを動かす場合の範囲では,0.013を採用すればよいようである[1].

[1]クロダニューマティクス技術資料

[:en][mathjax] 複数の空気圧機器を空気チューブを介して接続することにより,配置の位置関係を任意に調整することが可能になる.空気チューブには様々な材質,内外径のものがあり,用途に応じて適切に選ぶ必要がある. 材質で重要な特性は曲げ硬度と耐圧性である.柔らかい素材のものは曲がりやすいため,アクチュエータ付近など揺動部での使用に適しているが,押しつぶされて流路がふさがれる危険性もあるため注意が必要である.また柔らかい分,流せる流体の最大圧力も低くなる. チューブの径と経路長は,圧力損失と応答性にシビアに影響する.チューブ径が大きい程,摩擦損失係数は小さくなり,圧力損失は低減するが,圧力が伝わる遅れ時間が大きくなる.反対に小さいと遅れ時間は小さくなる傾向にあるが,圧力損失が大きくなるため,小さすぎると遅れ時間も増大してしまう.そのため,供給圧力や許容遅れ時間に応じて適切にチューブ径を選定する必要がある. 円管を流れる空気の圧力損失は,Weisbach-Darcyの式を変形した下記の式を用いて計算できる. $$\Delta{P} = 3.069 \times 10^3\lambda \frac{l}{d} \cdot \frac{Q_0^2}{Pd^2} \cdot \frac{T+273}{273[kgf/cm^2]}$$ ただし, $$\Delta{P}:圧力損失[kgf/m^2]$$, $$\lambda:管摩擦係数$$, $$l:管長さ[mm]$$, $$d:管の内径[mm]$$, $$Q_0:大気圧換算の流量[m~3/min]$$, $$P:空気圧力[kgf/cm~3 abs]$$. 管摩擦係数は,レイノルズ数と管の相対表面荒さによって決まるが,小型の空気圧アクチュエータを動かす場合の範囲では,0.013を採用すればよいようである[1]. [1]クロダニューマティクス技術資料[:]

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