皮膚の構造

皮膚とは、表皮(epidermis)、真皮(dermis; Corium)、皮下組織(hypodermis)の三層を指す[1]。表皮と真皮を合わせて外皮と呼び、外皮の厚さは1mm~4mmである[3]。皮下組織を合わせた皮膚の重さは、全体重の概ね17%~19%である[3]。
表皮は、角層(corneous layer; Stratum corneum)、透明層(shining layer; Stratum lucidum)、顆粒層(granular layer; Stratum granulosum)、有棘層(prickle-cell layer)、基底層(base-cell layer)の5層からなり、血管を含まない[1]。角層は、軟ケラチン(soft keratin)より構成される[1]。有棘層と基底層を合わせて胚芽層とも呼ぶ。

真皮は乳頭層(papillary layer)と網状層(reticular layer)からなり、その組成はコラーゲンが約70%、エラスチンが0.6%~2.1%、ムコ多糖類が0.1%~0.3%である[1]。真皮は全体として0.3~2.4mmの厚さで,多くの場所では0.5~1.7mmdである[3]。乳頭層は繊細な線維を含み、毛細血管が入り込んでいる[1]。網状層には、表層に平行に走行し、皮膚を伸展させるとその方向に伸びるコラーゲン線維があり、それより細い弾性線維がその間に介在し、さらにそれらの線維間にはムコ多糖類の基質が存在する[1]。両層の境ははっきりしておらず,自然に移行しあっている[3]。

皮下組織である皮下脂肪層は、表層の小葉域(lobular area)と深層の間葉域(septal area)に分けられ、その間の膜を皮下筋膜(subcutaneous fascia)もしくは浅筋膜(superficial fascia)と呼ばれる[1]。腹部では表層はカンパー筋膜、深層はスカルパ筋膜と呼ばれている[1]。これらの層においては、真皮から垂直に伸びて脂肪塊を分離するコラーゲン線維による皮下支帯が形成されている[1]。浅層は外力に対する防御構造、深層は筋骨格の動作のための移動性構造であるとの主張もある[2]。脂肪層の厚さは頭円蓋・額・鼻で2mm,そのほかの場所では4~9mmであるが,ふとった人では30mm以上のことも稀ではない[3]。

[1]形成外科手術書 基礎編 鬼塚卓彌
[2] Anatomical study of subcutaneous adipofascial tissue: a concept of the protective adipofascial system (PAFS) and lubricant adipofascial system (LAFS). Nakajima H. et. al. 2004.
[3] http://www.anatomy.med.keio.ac.jp/funatoka/anatomy/Rauber-Kopsch/2-79.html

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