脳神経生理学

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[サーベイ]内分泌系 – 副腎髄質

Sorry, this entry is only available in Japanese. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language. 副腎髄質は,身体の興奮-抑制や気分の覚醒-睡眠の程度と強く関連している. 副腎髄質は,副腎の副腎皮質に囲まれた内側の部分(副腎皮質とは機能的連携はないと考えられている)であり,ホルモンを作り出す細胞で構成されている.交感神経の節後神経でもあるため,交感神経節前神経末端から放出されるアセチルコリンを受け取る(心臓などの内臓が受け取るのは,節前神経末端から出るアセチルコリンを受けた節後神経末端からでるカテコールアミン(ノルアドレナリン及びアドレナリン)).また心臓などとは違い,副交感神経からの支配はない(ちなみに副交感神経の伝達物質は節前節後共にアセチルコリン). 入力: 交感神経節前神経からアセチルコリンを受け取る(交感神経を司る視床下部からの指令値とアセチルコリン量に依存). 機能: アセチルコリンを受け取り,カテコールアミン(アドレナリン,ノルアドレナリン)を生成. 出力: カテコールアミンを血中に分泌. 影響: アドレナリンが血中に放出されることにより,心身全体の末梢神経の閾値が下がり(アドレナリンはホルモンであると同時に興奮性の神経伝達物質でもある),心拍数の上昇や血圧の上昇,瞳孔の拡大や血中糖度の上昇が引き起こされる(心身の活性化).ノルアドレナリンが血中に放出されることにより,アドレナリンと同様に血圧の上昇などの心身へ影響が起こるが,その一方で,中枢神経系におけるノルアドレナリン神経系(ノルアドレナリンを伝達物質とする神経回路網)を活性化させることにより,集中力や注意力が高まったり,興奮したり,痛みが和らいだりといったことも起こる(意識レベルの活性化.備考:ストレスが高まるとノルアドレナリンが使用されるが,長時間のストレスにさらされるとノルアドレナリンが足りなくなり,その結果ノルアドレナリン神経系のノルアドレナリン受容体の感度を上げるという処置がなされる.この結果,ささいな外部ストレスにも過敏に反応するようになってしまう). 参考資料: 内分泌系(ホルモン) Wikipedia – 内分泌器 一歩一歩学ぶ生命科学 アドレナリンについて 神経伝達物質それぞれの役割

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[サーベイ]神経系 – 中枢神経系 – 脳 – 脳幹 – 視床下部

Sorry, this entry is only available in Japanese. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language. 視床下部とは間脳に位置する中枢神経系の一部分であり,自律神経機能(交感神経機能,副交感神経機能)と内分泌機能を司り,本能行動や情動行動などの自分の意思では直接コントロールできない(下記に挙げる体性内臓反射を利用することで間接的にコントロールが可能)が重要な体内の機能を総合的に調節する総合中枢である[1].この意味で,ホメオスタシスの司令部とも言える[2].神経内分泌ニューロンを有し,いくつかの種類のホルモンを産生して蓄積している.これらのニューロンは刺激を受けて,各種ホルモンを下垂体へと流し込み,制御する(/*これが内分泌機能*/)[7]. メモ(後で自律神経系と内分泌系のページに移動させる):一般に,自律神経によるコントロールはすばやく短時間働き,内分泌器官が放出するホルモンによるコントロールはゆっくりだが長時間持続する[6].興奮-抑制に限って言えば,交感神経が亢進することで一時的に心拍数や血圧が増加するが,交感神経の亢進は負帰還によってすぐに抑えられる(/*抑えられるまでのタイムラグは変化するか?*/).しかし,交感神経が副腎髄質を働かせることによってカテコールアミン(アドレナリンやノルアドレナリン)が生成された場合,これが全身に回ることで心拍数や血圧の増加は長時間続く(/*すべての器官が一斉に興奮するのか?それとも部分的な器官だけ選択的に興奮させることもできるのか?*/).つまり,自律神経系は危機の可能性に対する瞬時の予測的な準備として働き,実際に危機が起こり一定時間以上交感神経が亢進し続けた場合にはホルモンによる長時間の身体興奮状態を実現する,という流れがあると思われる. 入力: 1.視床から送られる体性感覚情報 2.内臓から求心性自律神経系を介して送られるモニタ信号 3.大脳新皮質から送られるストレス検知信号(/*詳細な経路を調べる必要あり.扁桃体を経由?ストレス検知はどのようになされている?*/) 機能: 自律神経機能 1.体性感覚情報に基づいて,自律神経活性を調整(体性-内臓反射.備考:針治療や整体,運動療法などが関連). 2.内臓のモニタ信号に基づいて,自律神経活性を調整(内臓-内臓反射.備考:これが内臓状態を安定に保つフィードバック系). 3.内臓のモニタ信号に基づいて,運動神経を活性化(内臓-体性反射.備考;虫垂炎など) 4.ストレス検知信号に基づいて,交感神経を活性化 内分泌機能 5.ストレス検知信号に基づいて,視床下部内で生産した各種放出ホルモン(他のホルモンの分泌を促すホルモン.副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン,甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン,成長ホルモン放出ホルモン,性腺刺激ホルモン放出ホルモン)を下垂体門脈の血中に放出する量を調整する.放出ホルモンの調整は,対になる抑制ホルモンとのバランスを変化させることで行う. 出力: 1.交感神経活性 2.副交感神経活性 3.運動神経活性 4.下垂体門脈への各種放出ホルモンおよび抑制ホルモンの流出 参考: [1]視床下部の働きとは? [2]視床下部 -Wikipedia- [3]日本成人病予防学会 [4]自律神経反射 -Wikipedia- [5]ストレスで交感神経が過度に緊張して起こる病気 [6]内分泌系と自律神経系 [7]ヒトの生物学(D. D. Chiras)

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[サーベイ]内分泌系 – 下垂体

Sorry, this entry is only available in Japanese. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language. 概要: 下垂体は,ホルモンを生成して分泌する内分泌器官の一つであり,視床下部からの放出ホルモンを受けることにより,他のいくつかの内分泌器官で生成されるホルモンの生成を促す各種刺激ホルモンを分泌する(この意味で上位の内分泌器官と言える.ただし,下垂体自身も刺激ホルモンでない非刺激ホルモンを生成するし,内分泌系以外の部位を刺激するホルモンも生成する).分泌した各種刺激ホルモンが体内によく伝わるように,血管がよく発達している.下垂体にとっての入力である各種放出ホルモンは,視床下部から下垂体に至る血管(下垂体門脈)を通じて送られてくる.ホルモンの産生,放出は負帰還回路で調整されている. 下垂体前葉と後葉で生成するホルモンの種類が異なる.前葉は視床下部からの放出ホルモンの増加を受けて刺激ホルモンを産生して血中に流すという機能を持つ一方で,後葉は視床下部で産生されて放出されるホルモンを受け取ってそれを血中に流すだけである. 下垂体前葉 入力: 1.視床下部から下垂体門脈を通じて送られてくる各種放出ホルモン(副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン,甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン,成長ホルモン放出ホルモン,性腺刺激ホルモン放出ホルモン)及びそれらの抑制ホルモン 2.下位の各種内分泌器官(+下垂体自身)で生成され,血管を通じて送られてくる各種ホルモン(副腎皮質からは糖質コルチコイド,甲状腺からは甲状腺ホルモン,下垂体自身からは成長ホルモンと性腺刺激ホルモン) 機能: 1.各種放出ホルモン(及び抑制ホルモン)に基づく,各種刺激ホルモン(副腎皮質刺激ホルモン,甲状腺刺激ホルモン,性腺刺激ホルモン)及び非刺激ホルモン(成長ホルモン)の分泌量の調整 2.各種ホルモンに基づく各種刺激ホルモン分泌量の抑制(負帰還機構) 出力: 1.各種刺激ホルモン(副腎皮質刺激ホルモン,甲状腺刺激ホルモン,性腺刺激ホルモン) 2.非刺激ホルモンである,成長ホルモン 下垂体後葉 入力: 1.抗利尿ホルモン(ADH.腎臓における水の吸収を増加させる作用をもつ.視床下部で産生され,蓄積されている) 2.オキシトシン(乳房からの射乳と子宮収縮を促す作用を持つ.視床下部で産生され,蓄積されている) 機能: 視床下部から受け取ったホルモンを血中に流す. 出力: 1.抗利尿ホルモン 2.オキシトシン 参考: 副腎皮質刺激ホルモン -Wikipedia- ヒトの生物学(D. D. Chiras著.丸善株式会社)

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[サーベイ]神経系 – 抹消神経系

人の体の神経系は,中枢神経系と抹消神経系に大別される.前者の中枢神経系は脳と脊髄のことであり,後者の抹消神経系は,それ以外の全身に広がっている各種器官の受容器(内外部の刺激に応じて反応)と,それらを中枢神経系と繋ぐ神経(神経細胞とニューロン)の総称である(ただし,この分類は解剖学的な分類であり,機能的な違いで分類されているわけではない[2]). さらに抹消神経系は,体性神経系と自律神経系に大別される[1,2].両者とも,各種器官の受容器から中枢神経系へとインパルスを送る感覚神経(求心性神経)と中枢神経系から各種器官へインパルスを送る運動神経(遠心性神経)を持っているが,それぞれ担当する器官が異なっている.前者の体性神経系は,皮膚,筋肉,関節から感覚情報を受け取り,これらの意識的な制御下にある器官へとインパルスを送り返す[1].後者の自律神経系は,臓器からの知覚情報を受け取り,平滑筋や心筋,腺など意識的な制御下にない器官にインパルスを送り,自律的に内臓器官を調整することに役立っている[1]. 抹消神経系は,上記のように司る器官の違いで大別されるが,接続している中枢神経系の部位の違いでも大別される.脊髄へと繋がる神経は脊髄神経と呼ばれ,脳へと繋がるものは脳神経と呼ばれる[1].ただし,司る器官も大まかには分かれており,脳神経は主に頭部の器官と接続している[3].前者の脊髄神経の求心性経路は,脊髄中でニューロン(介在ニューロン.興奮性と抑制性がある)を介して遠心性経路へと交代する(これが脊髄反射となる.ただし,介在ニューロンを介さない反射もある)[1].また,この介在ニューロンに到達した感覚インパルスは,脊髄の灰白質中の経路に沿って脳へと繋がり,何が起こったかを知らせる[1].後者の脳神経の多くは,脳幹から出ており,視床下部と同様に心拍,血圧,呼吸など基本的な身体機能を調節し,嚥下,咳,嘔吐など多くの消化機能を制御する(/*視床下部との役割分担は何か?脳幹は基本的な指令(CPGなどによる)で,視床下部は緊急時の適応的な作用をしている?*/)[1,3].脳から出入りする情報はこの脳幹を通るが(/*全てか?*/),その経路である神経線維は,網様体と呼ばれる脳幹部位へと側柄を出している[1].すなわち,脳への入出力信号は網様体が監視している[1].網様体は,網様体賦活系と呼ばれる神経線維を介して大脳皮質と繋がっており,皮質全体の覚醒水準と注意力や意識の維持を調整している(/*網様体が何を基準に,またどのようにして覚醒水準を調整しているかを調べる必要あり*/)[1]. 参考: [1]ヒトの生物学(D. D. Chiras) [2]抹消神経系 -Wikipedia- [3]脳神経 -Wikipedia-

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[サーベイ]神経系 – 抹消神経系 – 自律神経系

Sorry, this entry is only available in Japanese. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language. 自律神経系は,体性神経系と並ぶ抹消神経系の部分である.自律神経系は,自律的且つ無意識的に働き,平滑筋と心筋と腺を制御することによって内臓器官を調節することに役立っている[1]. 自律神経系には,体性神経系と同様に中枢から内臓器官へと運動インパルスを送る遠心性機序と,内臓からの感覚インパルスを中枢へと送る求心性機序がある[3].神経線維には,交感神経と副交感神経の二種類のものがあり,それらの繊維は,二つの神経細胞(ニューロン)と,それらを介する神経節で構成される(一方の体性神経は,ひとつのニューロンでできている./*この違いはどのような違いとして現れるか?*/)[2,3].インパルスの流れに沿って,神経節の前にあるものは節前ニューロン,後ろにあるものは節後ニューロンと呼ばれる[2,3].交感神経の節前ニューロンの細胞体は脊髄にあるのに対し,副交感神経のものは脳幹にある(/*なぜ場所が違う?また,求心性の自律神経については?*/)[3].それらの接続部位から受けたインパルスが節前ニューロンの末端に到達すると一番目の神経伝達物質が放出され,節後ニューロンのニコチン型受容体に結合することでNaチャネルを開かれ,脱分極が起きることで節後ニューロンにもインパルスが流れる[3].そして,その末端にインパルスが到達すると,二番目の神経伝達物質が流れ,対象器官のニューロンへと情報を伝達する[3].一番目の神経伝達物質は交感神経と副交感神経ともにアセチルコリンであるが,二番目については副交感神経は同じくアセチルコリンであるのに対して交感神経ではノルアドレナリン(/*神経伝達物質でもあり,ホルモンでもあるので,注意*/)である[3]. ほとんどの臓器には,交感神経と副交感神経の双方が結びついており(二重支配と呼ばれる),それらの作用が逆の作用を持つ,すなわち拮抗的に働くことで内臓機能が調整される(拮抗支配あるいは相反支配と呼ばれる)[1,2,3].ただし,例外的に一方の神経の供給しか受けない器官もある[2].どちらの神経が器官の活動を活発にし,あるいは活動を抑制するかは,器官によって異なる(/*交感神経=興奮を司る神経というわけではないので注意*/).例えば,心臓の活動(心拍数)は交感神経により亢進し,副交感神経で抑制されるが,消化管,尿管,膀胱などの活動(収縮,分泌など)は副交感神経により亢進し,交感神経で抑制される[2].重要なのは,相反支配で調整されているということである. 自律神経系は,同じ内臓調節機構である内分泌系と協調しながら生体のホメオスタシスを維持するように働く.一般に,自律神経によるコントロールはすばやく短時間働き,内分泌器官が放出するホルモンによるコントロールはゆっくりだが長時間持続する[4](/*詳細は,別でまとめる*/). 参考: [1]ヒトの生物学(D. D. Chiras) [2]自律神経系 -一歩一歩学ぶ生命科学- [3]自律神経系 -Wikipedia- [4]内分泌系と自律神経系 -一歩一歩学ぶ生命科学-

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[聴講メモ]「思考研究の最前線」講演会

Sorry, this entry is only available in Japanese. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language. 京大GCOE・関西思考研究会共催.2009年8月30日, 京都大学. 松香敏彦先生(千葉大学文学部行動科学科)「Correlation sensitivity, linearly separability, and predictive inference in models of category learning.(カテゴリ学習のモデルにおける相関敏感性,線形分離性,予期的推論)」 Categolizationはデータ圧縮や抽象化の手法であり,人間もこのような認知の仕方をしていると考えられる.では,この能力はどのように表象されているのだろうか.これまでに提案されてきたカテゴリ化のモデルは大きくわけて,rule theory,prototype theory,exemplar theory,に基づいたものである[1].この講演では,主に松香先生の提案したprototype theoryのモデル(OEDIPUS)とKruschke 92のexemplar theoryのモデル(ALCOVE)の解説と比較を通じて,prototype theolyのモデルが人の高次認知のモデルであると考えるのに大きな問題がなさそうであるということが主張された. prototype modelはexemplar modelに比べてカテゴリの抽象度が高いが,その分カテゴリサイズの推論が難しくなるという問題がある.また,一つのプロトタイプでカテゴリを表象しようとするため,非線形分離を扱うためには何らかの工夫が必要となる.人がいくつかの構成要素から成る物体を複数種類観察して,カテゴリわけをしようとする際には,観察が進むにつれてその注意箇所が要素の一部に偏っていくという,選択的注意の傾向がみられる.OEDIPUSは,そのような選択的注意の傾向を取り入れたprototype modelであり,特徴次元間の相関に注目してカテゴリ学習をするというものである.このモデルは,物体のカテゴリの判定エラーとモデルの複雑さを含んだ目的関数を最小化するように勾配法を用いて学習される.すなわち,非線形に分離したようなデータに対してもできるだけモデルが単純になるように学習される.このモデルの学習過程は,Exemplar modelであるALCOVEに比べて,人の学習過程により似た傾向を示した.今後は,状況に依存して表象が変わるようなモデルを構築することを目指しておられるようだ. [1] Rule theoryは,それぞれのメンバに関して必要十分な特徴(ルール)を持たせてカテゴリの表象とするもの(例:犬のカテゴリ=四本足で,吠えて,尻尾をふるもの),prototype theoryは一つの代表点でそのカテゴリを表象するもの,exemplar theoryはそのカテゴリを形成する事例データそのものによって表象するものである.これらのモデルを用いて何かを認知する場合には,各モデルの表象との類似度に基づいてそれが何のカテゴリに属する物であるかを判定することになる(Similarity-based categolization). Steven A. Sloman先生(Cognitive&Linguistic Science, Brown University)「Asymmetries in Causal Induction(因果帰納における非対称性)」...