機構学

研究の技術や工学系Tisp,その他研究上必要になった情報のメモを載せています.

工学系記事

[機構学]スライダクランクに働く力の計算

スライダクランクに働く力の計算方法を紹介します.単節からなる回転リンク機構の力の伝達の解析においては,各節の一つの節点に入る力を節の引張(圧縮)力と回転力に分解し,引張(圧縮)力成分をもう一方の接点を中心にして次の節の引張(圧縮)力と回転力に分解する,ということを繰り返していくことが基本となります. オフセットのない往復スライダクランクのスライダの節点(点B)とクランク回転中心(点O)の長さをl,クランク長さをb,コネクティングロッド長さをc,点OBに対するクランク角度をθ,コネクティングロッド角度をφとし,スライダの移動方向に平行の力Fをスライダに加えた場合,クランクの回転トルクτは, となる.また,スライダがリニアガイドに押しつけられる力F_sは, となります.

工学系記事

[機構学]4節回転リンク機構の関係式

[mathjax]節a,b,c,dがこの順で環状に連なった平面4節リンクにおいて,節aを静止節,節bを原動節,節aに対する節bの角度をα,節dの角度をβ,節cの角度をγとした場合,β及びγはそれぞれαの関数として, $$\beta = \cos^{-1}\frac{-BC\pm A\sqrt{A^2 + B^2 + C^2}}{A^2 + B^2}$$ $$\gamma = \tan^{-1} \frac{d\sin{\beta}-b\sin{\alpha}}{a + d\cos{\beta}-b\cos{\alpha}}$$ となる.ここで, $$A = 2bd\sin{\alpha}$$ $$B = 2d(a – b\cos{\alpha})$$ $$C = a^2 + b^2 – c^2 + d^2 – 2ab\cos{\alpha}$$ である.上記は機構全体の縦及び横の長さの関係から導かれる.

工学系記事

[機構学]節点速度の求め方

機構のある節点に速度ベクトルを与えた場合に,機構上の他の節点の速度ベクトルがどうなるのかを知りたい時,下記の原則が利用できる.(1)ある瞬間中心の周りを回転する節の各点の速度ベクトルの方向は,半径線に垂直で,大きさは瞬間中心からの距離に比例する.(2)複数の節が組み合わされた状態では,接合されている対偶点の速度は一致する. これらの原則を利用すると,機構のスケルトン表示上への作図によって各節点の速度ベクトルを次々と求めることができる.この方法には,移送法,連結法,分解法,写像法がある.

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[機構学]瞬間中心の求め方

機構の動きを理解するための手がかりとして重要なのが,機素の間の相対運動の瞬間中心である.ただし,4節連鎖の場合など,瞬間中心の位置がわかりにくい場合も多い.このような場合には,3瞬間中心の定理(ケネディの定理)を適用するとよい.これは,ある機構内で互いに組み合わされた三つの節の瞬間中心は一直線上にある,というものであり,これを利用した作図によって,求めにくい瞬間中心の位置がわかる場合がある.

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[機構学]節の種類と働き

[mathjax]二つ以上の対偶素(paring element: 運動の拘束に使用される構造部分)をもつ物体は節(link)と呼ばれる.二つの対偶素をもつ節は単節(simple link),三つ以上をもつ節は複節(compound link)と呼ばれる.直進するように拘束された節(進み対偶を持つ節)はすべり子(slider)と呼ばれ,その拘束を与える構造は直線案内(linear guide)と呼ばれる.機構の外部から直接駆動される節は,原動節(driver),あるいは入力節(input link),原動節によって動かされる節は従動節(follower),運動を取り出す節は出力節(output link),動かない節は静止節(stationary link, fixed link)と呼ばれる.複数の節を組み合わせた機構は連鎖(chain)と呼ばれる. 平面内の連鎖の場合,運動の自由度Fは, $$F = (2J-3)-N_e$$ として求まる.ここで,Jは対偶(kinetic pair: 対偶素の組)の数,N_eは節の相当数であり,i個の対偶素を持つ節の数をn_iとすると, $$N_e = n_2 + 3n_3 + 5n_4 + 7n_5 + \dots$$ として求める.ただし,連鎖内の節の中に同一の拘束を連鎖に与えるものがある場合はそれを除いて計算をする必要がある.