プレゼン

研究の技術や工学系Tisp,その他研究上必要になった情報のメモを載せています.

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なるほど!と言わせる発表資料を作るための12のコツ

スライド形式の発表資料(プレゼンテーション)の作成は,簡単なようでいて実のところ難しいものです.長い時間をかけてへとへとになるまで準備して,やっとの思いで発表しても,「何が言いたいのかわからない…」「そんなこと言ってたっけ…?」のような残念な反応が返ってくることはしばしばです.そんなときは,「なんでわからないんだ…!」とか「集中して聞いていない方が悪いんだ!」と相手に理由を求めるのではなく,「どんな状況で聞いてもらったとしても,なるほど!と言ってもらえる資料を作る技術がまだ足りないんだ」と考えて,技術向上に努めるようにすることが重要です.この記事では,伝えたいことが伝わりやすい発表資料を作る上で最低限気をつけるべきポイントについてまとめます. ①何を価値ある情報として相手に伝えるのかを明確にする 実験で得たデータが手元にあるからといって,それをそのままスライドに張り付けただけで作成を終えてはいませんか?たまたま見つけた先行研究があったから,その内容を記録したメモのようなスライドをそのまま発表資料に使っていませんか?このような単に素材をそのまま載せたスライドは,相手にとって情報の価値が低いため,真剣に聞いてもらったり,納得してもらうことは難しいでしょう. スライドを作るときには,「このスライドでは何を価値ある情報として相手に伝えるのか」を明確にしてから作るようにしましょう.例えば,あるデータが得られたとき,そのデータが予想していた通りに得られたことや,あるいはデータに意外な内容が含まれていたこと,データを取ってみて初めて気づけたこと,など,「データを取った人にしか得られない情報」を得ているはずです.あるいは,先行研究を調べたときには,あなたが持っている問題意識や背景知識がないと気付けなかった研究の穴やアイデア,あるいはあなたの研究課題に即して評価した先行研究の達成度など,「その研究を担当している人にしか発掘できない情報」を得ているはずです.このような情報こそ,研究発表で伝えるべき価値ある情報なのです. 上記のような価値ある情報は,「メッセージ」とか「スライドの結論」と呼ばれます.もしあなたが研究発表をしたときに「スライドはワンスライドワンメッセージで作らないとだめだよ」とか,「そのスライドでは結局何が言いたいの」とダメ出しを受けたとすれば,その原因は「価値ある情報」を伝えられていないことにあります.自分の経験や知識の価値を最大限に高めて,それを発表することを心がけましょう. ②事実は「事実+解釈」で話す 各スライドでは、客観的な事実だけを伝えるのではなく、それに対する主観的な解釈も併せて話すようにしましょう.例えば,「このようなデータが得られました」と話しながら表やグラフを示すのは事実の紹介で,このデータのここが「興味深い」,「予想外だった」,「増えているとみてよいものだった」などが解釈の説明です. 事実と解釈の両方が必要です.客観的な事実の紹介が欠けると,解釈の説明は説得力を失います.解釈の説明が欠けると,前項①で紹介した情報の価値が損なわれます.ただし,主観的な解釈は不可欠ではあるものの,主観が入り混じる分,「その解釈が妥当であると考えられる理由」をしっかりと説明して,その解釈を相手に納得してもらう努力が必要になります.もし納得してもらないのであれば,その解釈を断念するか,もしくは定量的な分析などによって解釈に客観的な根拠を与えるなどの対応が必要です. ③伝えたいことは図に表す 前項②で紹介した「事実に対する解釈」をうまく伝えるには、それを図示するのが効果的です.伝えたいことをはっきりと図に表現しましょう.例えば,実験の結果得られたデータをグラフとして見せたときに,「結果はよかった」ことを伝えたいのであれば,基準線を引いて,そこを越えている図にするなどの工夫が考えられます.「予想外だった」ことを結論にするのであれば,予想も合わせて図示して違いを明確にするのがよいでしょう. ④先に説明する内容ほど上に配置する 口頭で説明される内容がスライド中であちこち移動すると、聞いている方はどこを見ればよいのかわからなくなってしまいます。どの内容をどの順で説明するのかを決めてから、その順で上から順に説明内容を配置していきましょう。 ➄見逃して欲しくない大事な情報ほど大きなフォントにする 大事な情報を小さく書いて、大事でない情報を大きく書く意味はありません。そこを見落とすと話の繋がりがわからなくなる恐れのある内容は目立つように大きく、見落としても構わない内容は小さなフォントで書きましょう。大事な内容を大きなフォントで書くには、内容を減らさずに文字数をうまく減らす工夫が必要です。 ⑥伝えたい内容の大枠は図の構造で伝える 言葉での説明には,細かい内容まで言及できる利点がある一方で,細かい内容に意識が向くことにより,話の大枠が伝わらなくなってしまうというリスクをはらんでいます.そのリスクを少しでも減らすために,「話の大枠」が一目でわかる図を用意しておくようにしましょう. 例えば,「2つの要素がある」といいたいのであれば,2つ丸や四角を書いて左右に並べてその中にそれぞれの説明を書く,「2つの要素の間に因果関係がある」といいたいのであれば,それらの間に矢印を書く,「相互作用がある」といいたいのなら2つ矢印を書く,「増加している」といいたいのなら上向きの矢印を書く,などです. ⑦関係するものは近くに置く 意味的に近いものはスライドの中でより近くに置くのが見やすいです。例えば、線グラフの横に凡例の枠を別途書くよりも、各線の間近にデータ名を添えるのがよいです。 ⑧色分けを徹底する どの色をどの意味で使うのかを決めてから使いましょう。重要な言葉を赤にしたり、オレンジにしたり、毎回変えるのは理解を妨げてしまいます。また、あるスライドのグラフでは要素Aを赤で示していたのに、別のスライドの要素Aの説明では青になっていたりすると勘違いのもとになります。ネガティブな内容は赤、ポジティブな内容は青など、ルールを決めて一貫させるのが有効です。 ⑨余白に意味を持たせる 余白をどの程度とるのかにも注意を払いましょう。2つの文章の余白が少ないほど関連が強く、多い程関連が弱いような印象を与えます。適当に余白を置くのではなく、関連の強さを意識して調整しましょう。 ⑩文字は限りなく短く 同じ内容を伝えるのであれば文字数は短ければ短いほどよいです。意味が曖昧にならず、情報が抜け落ちないように注意しながら、できるだけ短い表現を探しましょう。また、文章をあれこれと書かずに図だけで説明できないかも必ず検討しましょう。 ⑪説明しないものは載せない スライドの面積は限られています。口頭で説明しないものはスライドから省いて、その分説明すべきものを大きく載せましょう。参考として紹介すべきものは、別スライドで用意しておいて、質問で聞かれたら見せるなどの対応で十分です。 ⑫わかりやすい名前をつける 覚えてもらいたい重要な概念やものには、短くて覚えやすく、且つその内容が直感的にイメージできる名前をつけましょう。

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研究発表の質疑応答で失敗しないための10のコツ

研究発表では大抵,発表と併せて質疑応答の機会が用意されます.それは,この機会が発表の効果を高める上で非常に重要であるためですが,ともすると準備や練習が軽視されがちです.この記事では,質疑応答の際に守りたい注意点(コツ)についてまとめます. 10のコツ この記事で紹介するコツは,以下のものです. 質問形式に合わせて答える まずは何としても簡潔に一言で答える 考えていなかった答えを考えながら答えない 質問が分からないときは理解を加えた上で聞き返す 質問者に勘違いがありそうなら確認する 他の聴衆にも気を配る 平身低頭し過ぎず,また過剰に防衛的にもならない 質問者に教えてもらうことを厭わない もらったコメントには必ず見解を述べる 真剣に答える 一つずつ解説していきます. ➀質問形式に合わせて答える 質問には,選択肢が与えられる形式のもの(クローズドクエスチョン)と,空欄を埋める形式のもの(オープンクエスチョン)があります.形式を正確に把握して,それに合わせて答えることが必須です. 選択肢が与えられる質問の場合 この形式の質問には,例えば「これは~ということでしょうか」「それでよいと考えているのですか」のようなYes/No選択の質問や,「A,B,Cのうちのどれでしょうか」のような要素選択の質問があります.この質問の場合は,基本的に「Yesです」もしくは「Bです」のように,相手の提示した選択肢を選んで答えましょう.ただし,YesでもNoでもない場合や,「AとB」のように複数選べる場合,さらには提示された以外の選択肢Dも選んでよい場合があることは忘れてはいけません.この場合は,「YesでもNoでもありません」「AとBの両方です」「AでもBでもCでもなく,Dです」と答えればよいでしょう. 空欄を埋める形式の質問の場合 この形式の質問には,例えば「~なのはなぜですか」「何を用いたのですか」「どのようにお考えですか」といった疑問詞付きの質問があります.この場合は,その疑問詞を埋めた形で答えましょう.「~なのは,~だからです」「~を用いました」「~というように考えます」といった具合です. ➁まずは何としても簡潔に一言で答える 質問を受けたとき,「単純にYes/Noでは答えられず,たくさんのことを説明しなければ納得してもらえないぞ」,と考えて焦り,長々と説明を続けてしまいがちです.しかし,これは質問と回答の対応が聴衆にとって分かりにくくなるので避けるべきです.説明が長くなりそうなときには,まずは簡潔に一言で答えておいて,そこから必要に応じて補足の説明をしましょう.「それに答えるのはややこしいですが,概ねその通りです」「理由はうまく答えられませんが,実感としては~であると考えています」「実はまだうまく整理できていません」などのような答え方があり得ます. ③考えていなかった答えを考えながら答えない これまで考えてこなかったことを質問されたときには,原則,考えていなかったことを素直に認めましょう.じっくり検討しなかった内容を説明してしまうと,そこに矛盾が発生して,それまで説明してきた論理が破たんしてしまう恐れがあります.質問者は常に完璧な答えを発表者に求めているわけではありません.曖昧で穴だらけの回答を聞くよりも,「考えていませんでした」という回答を聞く方が質問者にとっては有益です. ④質問が分からないときは理解を加えた上で聞き返す 質疑応答とはいえ,発表者に質問の権利がないわけではありません.質問の意図がわからず,どのような形式で答えればよいかがわからないときは,「その質問は~ということでしょうか」のように,自分なりの理解を加えた答えやすい形式の質問に置き換えた上で,それが正しいかを質問者に尋ねましょう.最悪の場合,「すみません.質問がよくわかりませんでした」もありです.質問を勘違いして頓珍漢な回答を長々としてしまう方が全体にとっても不利益です. ➄質問者に勘違いがありそうなら確認する 質問者は,発表内容についての自分なりの理解に基づいて質問をしてきます.時には間違った理解に基づく質問がくる場合もあるでしょう.したがって,発表者は,どのような理解に基づいてその質問がなされたのかをしっかりと把握し,その正しさを確認した上で回答をするべきです. 例えば,先輩研究者から,「発表では紹介されていなかったけどこの研究の背景にはAということがあるはずで,それなら別のこっちの手法の方を用いるべきではないか」という質問(に近い主張)があった場合,「その手法を用いるべきか否か」という選択肢のどちらを選ぶべきか,ということだけに意識が向きがちです.しかし,まずはしっかりと前提を確認しましょう.この場合であれば,「研究の背景にはAがある」という前提を真としてよいかどうかです.「Aの存在は考えてみたことがありませんでした.なぜAが存在するとお考えかを教えていただけないでしょうか」といった質問を返したり,「Aの影響は今回ないことを確認しています」といった回答をしてもよいでしょう. ⑥他の聴衆にも気を配る 特定の質問者との一対一の議論を延々と続けないようにしましょう.もちろん,その議論が多くの聴衆にとっても有益だと判断した場合には続ける意味がありますが,そうでない場合にはある程度で打ち切って別の質問者に質問をしてもらう機会を配分すべきです.「議論が長くなりますので,後で個別でお話しさせてください」と言えば大抵の質問者は同意するはずです.話題をコントロールすることは,発表者の特権であり義務なのです.下の記事も参考にしてください. ⑦平身低頭し過ぎず,また過剰に防衛的にもならない 論理が完璧で,誤りがなく,手段が最適で,課題が残されていない研究は現実的にはほぼないといってよいでしょう.したがって,「この研究はここが足りないね」と言われても,自信をなくして卑屈になったり,謝ったりする必要はありません.かといって,「荒さがしをするなんて失礼な!自分の論理は完璧だ!」といった過度に防衛的な態度も相応しくありません.足りないと言われた部分に対して,これまでどのように考えてきたのか,今どう考えているのか,今後どうしていくつもりなのか,ということを淡々と述べればよいです. ⑧質問者に教えてもらうことを厭わない 質問に対する明確な答えを持ち合わせていない場合には,それを素直に認めた上で,その答えに近づく上で有益な知識やアイデアを持っていないかを教えてもらうのもよいでしょう.大抵の質問者は味方です.穴をついて論理を潰してやろうとか,困らせてやろうと考えて質問をしているわけではありません.一見いやらしく映る質問であっても,実際はそうでなく,見つけた論理の穴を埋める説明を知りたいとか,自分のアイデアや知識が役に立ちそうか確かめたいとか,困ってそうだからアドバイスしてあげようとか,そういった純粋な学問的な立場からなされている場合がほとんどです. ⑨もらったコメントには必ず見解を述べる 質問者からもらったアドバイスや意見に対しては,必ず自分なりの見解を述べましょう.「~だからこうした方がよいのではないか」といったアドバイスをもらったとき,「ありがとうございます.今後の参考にさせていただきます.」としか返答しなければ,せっかく提供したアドバイスが伝わっていないのではないかと心配させてしまいます.「ありがとうございます.そういったやり方は聞いてはいたものの,どれほど効果があるかの判断ができず,実施していませんでした.実施することを検討してみます」くらいの見解は述べておきましょう. ⑩真剣に答える 質問に対する答え方を見て,聴衆は発表者の能力や性格を判断します.新しいアイデアに対して柔軟なのか頑固なのか,議論好きなのか,理解力や察しのよさはどれほどで,どの分野に知識が豊富なのか,また慎重なのか大胆なのか,積極性やモチベーション,そして責任感や自信はどの程度か,といったことが,質疑応答のやりとりを見て多くの人に判断されるのです.たかが数分の質疑応答だと高を括らず,真剣に臨みましょう.

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研究発表における5つの戦略目標

Sorry, this entry is only available in Japanese. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language. 研究発表を成功させるためには,発表で達成すべき戦略目標を明確に意識して,首尾一貫した考え方と取り組みを効果的なタイミングで順序立てて紹介することが大切です.この記事では,基本となる5つの目標についてまとめます.

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研究発表序盤戦の攻略 -タイトルスライドから目的スライドまで-

研究発表において最も重要かつ最も難しいのは,序盤の数枚のスライドの構成です.目的説明スライドまでの話で聞き手の興味を誘うことができなければ,その後の話は聞いてもらえず,最悪の場合休憩の時間に充てられてしまいます.この記事では,10~15分程度と発表時間が短い場合の序盤戦の攻略法についてまとめます. 攻略の概要 序盤戦の攻略の上で最も大事なのは,「何のために何をした」研究なのかという研究のアイデンティティを可能な限り短い時間ではっきり分かってもらうことです.これさえ分かってもらえれば,その研究の意義が理解されなくとも,詳細が理解されなくとも,あなたの研究は一つの研究として認識してもらえます.重要なのは,タイトルスライドと目的説明スライドです.タイトルスライドで「なんとなくこの研究はこのためにこれをした研究かな」と思ってもらい,目的スライドで「確かにこの研究はこのためにこれをした研究だな!」と確信してもらうことを目指しましょう.その間に挟む2~4枚のスライドは,その確信度を高めるのに最低限必要な補足説明です.確信度を高めるのに寄与しない話はしません. タイトルスライドの攻略 タイトルスライドでは,タイトルの文言を少しかみ砕いて分かりやすい言葉に置きなおして説明するのが良い方法です.何を明らかにしようとする研究なのか,あるいは何を実現しようとする研究なのか,を平易な言葉で伝えましょう.例えば,「この研究は,~のために~を明らかにしようとするものです.」もしくは「この研究は,~で~が実現可能か確かめたものです.」のような説明をするか,もしくは,結論に自信があるのであれば,「この研究では,~を明らかにしましたので報告します.」といった紹介をするのがよいでしょう.詳細については中盤戦のスライドで解説をすればよいので,この段階では細かく長々と説明するのでなく,なんとなくこんな研究かな,というイメージを持ってもらえることが重要です.ただし,上記の説明はタイトル文字の内容とある程度対応していることが望ましいです. 文語調のややこしいタイトルをそのまま読み上げて,「~~~と題しまして~研の~から発表させていただきます」と述べる形式が広まっていますが,単なるタイトルの読み上げは時間の無駄です.聞き手の大多数がすでに承知していることの説明に貴重な10秒を費やしてしまうのは限られた発表時間を考えるともったいないです.「~研の~です」くらいで簡単に自己紹介を済ませて早く本題(すなわち,「何のために何をしたか」)に入りましょう. また,タイトルスライドは発表開始前に聴衆に見せておくことができるので,そこに画像を載せたり動画を流しておくことは興味を引く上で大変有効です.タイトルスライドには研究題目と名前,所属しか書いてはいけない,という決まりはありません.上記の説明の理解の助けになる図や写真が用意できれば,それを載せておきましょう.ただし,載せっぱなしで説明しないのは聞き手の予測を裏切ってしまいよくないので,載せたら必ず言及しましょう. 1枚目の攻略: タイトルで生じた疑問に答える 一枚目に書くべき内容にはいくつかの選択肢がありますが,基本はタイトルスライドの説明をしたときに最も強く持たれるであろう疑問に対する答えの説明をする,ということです.タイトルで最重要論点(「何のために何をしたか」)や結論を紹介していないのであれば,まずそれらが何か?という疑問が生じるので,その紹介をしましょう.もし,タイトルに難解な専門用語があるのであれば,それは何だ?という疑問を持たれるので,その解説をしましょう.なぜそんなことをするんだ?と思われそうなら必要性の説明を,何が難しいんだ?と思われそうなら難しさの説明をするのがよいでしょう. 2枚目の攻略:理想と現状のギャップの指摘 2枚目は大抵の場合,タイトルスライドと1枚目で説明してきた内容に対して,今何が不十分なのかを明確に指摘するのが望ましいです.いわゆる「先行研究スライド」ですが,大事なのは,「これまで何がやられてきたか」ではなく,「理想としてあるべき状態に対して,現状は何が不十分なのか」を理解してもらうために先行研究を紹介するということです.研究発表時間は大概短いものなので,分野の歴史を説明している時間はありません.「~であるべきなのに,これまでの取り組みでは~が不十分でした」あるいは「~であれば望ましいのですが,現状~ができていません」などのように簡潔に指摘した上で,その説得力を高めるのに必要最低限なだけの先行研究例や状況証拠の紹介をしましょう. 3枚目の攻略:問題の明確化 2枚目で指摘した点が不十分なままであったのは,何か背後に問題があったためかもしれません.その場合,その根本の問題を明らかにすることがその解決の第一歩です.このスライドでは,何が根本的に解決されるべき問題なのかを明確に示しましょう.この問題について掘り下げた解説や考察などは中盤戦に後回しです.「2枚目で示された不十分さの根本の問題は確かにそこにありそうだな」と最低限思ってもらえれば十分です. 4枚目の攻略:解決のアイデアの紹介 このスライドでは,3枚目で指摘した不十分な点を解決するためのアイデアを紹介するのがよいでしょう.あまり長々とアイデアの詳細を解説するのは中盤戦に後回しです.ここでは,「詳細はわからないけど確かにそのアイデアでうまく行きそうだな」と思ってもらえるようにアイデアを説明することが大事です.アイデアを紹介する端的な表現と,その説得力を高めるための最低限の説明に留めましょう. 目的スライドの攻略:結論を下すべき最重要論点を示す ようやくたどり着いた目的スライドでは,これまでの話しをまとめます.書くべき目的は単純かつ自動的に決まります.一つ目の目的は,紹介したアイデアで問題が解決できるかを確かめることです.そしてもう一つは,問題が解決されたことで,どのくらい不十分さが解消されたかを確かめることです.これらの内容が短く記述可能なら一文にまとめればよいですし,長くなるようなら2つに分けて説明すればよいでしょう. 単に,~を開発します,とか,~を調査します,というのは目的として不十分です.それらはあくまで何かの論点(疑問)に回答を出すための手段にしかすぎないからです.研究の目的はあくまである論点に対する回答を得ることです.従って,「~を実現する上で~の採用がどの程度有効かを確かめる」あるいは「~を調査して~がどうなっているかを明らかにする」のような疑問に答える形の目的にしなければなりません. 目的スライドで提示した論点が,この研究を通じて回答が目指されるべき最重要論点となります.この論点に対してどのくらい説得力のある回答を導き出せたかが研究の評価対象になります.別記事で書くべき内容になりますが,発表の終盤戦ではこの最重要論点に対して結論を下します.つまり,結論のスライドでは,この論点に対して得られた答えを結論として書きます.「~が開発できました」あるいは「~を調査しました」というのは単なる作業状況の報告であって,結論にはならないのです.「~を採用することで,~が解決され,性能が~程度向上しました」あるいは「~を調査することで~が判明し,~という新たな問題が浮かび上がってきました」などのように,最重要論点に対する回答が結論となりえます. 補足資料 Slideshareに補足資料を挙げました.実際の作成例です.

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発表資料の仕上げ方 -情報に繋がりと統一感を持たせよう-

スライド形式の発表(プレゼン)において重要なことは,繋がりと統一感を持たせることです.説明や表記に一貫性がなく,また揺れがあると,聞き手は混乱し,簡単に話に置いていかれます.この記事では,聞き手を惑わさないための繋がりと統一感の持たせ方についてまとめます. ➀色の意味を統一する どの色をどの意味で使うのかを決めて統一しましょう.あるスライド中で一番大事な文字を赤色にしたのなら,他のスライドでもそうすべきです.グラフの中で実測値を黒に,予測値を赤にしたのなら,他のグラフでもそうしましょう.注目領域を示すために使う枠の色も統一しましょう. ➁形を統一する 矢印,楕円,丸,角丸四角,四角など様々な形の図形を無差別に使わないようにしましょう.1つの形には1つの同じ意味を象徴させるべきです.特に「矢印」は「従って」「すなわち」「だから」「次は」のように様々な意味にとれてしまうので,要注意です.あるスライドで「矢印」を「従って」の意味で使ったのなら,それ以外には使わないようにしましょう. ➂書式を統一する フォントの書式にも意味を持たせましょう.一番読むべき情報を一番大きいフォントにする,なじみのない専門用語のみ太字にする,など. ➃情報の配置ルールを統一する どこを見ればどの情報が書いてあるかがわかるように,情報の種類毎に書く場所を決めておきましょう.一番上の見出し部分に各スライドの結論やまとめのメッセージを書くのであれば,全てのスライドでそうしましょう.結論があるスライドでは見出し部分に,また別のスライドでは一番下に書いてあるなどばらばらになっているのは分かりづらいです. ➄話題を繋げる スライドを次に移すときには,前のスライドの話題と,次のスライドの話題がどのように関連しているのかを必ず説明しましょう.聞き手は今理解したことを踏まえて次の話を聞こうとして構えているので,関係ないような話が突然くると混乱します.「この結果から,Aという特徴があることが伺えます.(スライド変更)次に,AをB解析した結果を紹介します.」というような説明では,なぜB解析をする話になったのかがわかりません.Aという特徴をより明確に把握するためなのか,それともAの原因を突き止めるためなのか,わからず混乱したまま話を聞かなくてはならない状況は,話の理解度を低下させてしまいます.「この結果から,Aという特徴があることが伺えます.このAという特徴をより明確に把握するため,B解析した結果を紹介します.」のように話題を繋げる言葉を挟みながらスライドを変えましょう. ➅言葉を統一する ある内容を指す用語は,途中で勝手に言い換えないようにしましょう.自分にとっては同じ内容を指す軽微な言い換え表現であっても,聞き手によっては違う内容を指しているかもしれない,という注意を払って聞かなくてはいけなくなってしまいます.

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発表が上手な人が行っている論点操作のための3つのポイント

上手なプレゼンをする人は,「場の論点とその流れを操る」ことを大事にしています.場の論点の流れを操ることができれば,「何か色々話はされていたけど,結局何が言いたいのかわからなかった」という評価を受けたり,議論が発散して収集のつかない発表になることを避けることができます.この記事では,発表が上手な人が行っている「論点の操作」のために必要なポイントを3つ紹介します. 論点操作のための3つのポイントとは この記事で紹介するポイントは,以下のものです. 論点の流れを予め設計しておく 論点の流れの現在位置と繋がりを明確に表現する 自分の論点に場を引き戻す これらは,プレゼンテーションにおいて論点を操る応用例です.論点を操る基本的な方法や,そもそも論点とは何か,についてはこの記事で解説していますので,まずは先にこの記事を読んでおいてください. ポイント①論点の流れを予め設計しておく 何よりも大事なのは,どのような論点をどの順で出すかをしっかりと計画的に定めておくということです.発表とは,聞き手の疑問を少しづつ解消していくプロセスです.どんな順番でどのように疑問に答えることで発表後の納得感を高めさせるか,という論点の流れを計画するのは発表者にしかできない特権であり,義務です.発表の各時点において何を論点とするのか,つまり「どんな疑問に答えるための説明をするのか」を発表者自身が分かっていないのであれば,聞いている方は珍紛漢紛です. 論点の流れの設計には,基本のパタンがあります.基本のパタンは下のようなものです.すべて疑問の形式になっていることに注目してください. この研究では一体何を扱う対象とするのか(主題) 扱われるものの現状と理想はどんなものか(課題整理) 課題解決のために解かれるべき問題は何か(問題定式化) その問題はどうやれば解けそうか(アイデア) 今回の研究発表では何をどこまで確かめたことを話すのか(目的) 実際に行ったことは何か(方法) 実際に得られたものは何か(結果) 得られたものから何がどこまで言えるのか(考察・議論) 結局問題はどのように,どこまで解けて,何が新たに主張できるようになったのか(結論) 問題解決において不十分な点はどこか(リミテーション) 今回の結論を受けて次に何ができるようになったのか(展望) この基本のパタンは,「聞き手が疑問に思う典型的な順」に合わせて組まれています.これが重要な点です.発表をこれから聞こうとする人にとって最初に気になるのは,1番の主題です.主題がわからなければ,2番以降の疑問はわきませんよね.聞き手が論点1について説明を聞きたがっている状況で,論点3について話をしてしまうのは効果的ではありません.まずは論点1を先に置き,その疑問を解消することで聞き手が抱く論点を自然に論点2に誘導し,さらにその疑問を解消することで論点3に誘導する,という手順を踏むべきです. ポイント➁論点の流れの現在位置と繋がりを明確に表現する いくら発表者が論点を意識していたとしても,それが伝わらなければ論点の認識の食い違いが起きてしまいます.したがって,発表の様々なタイミングで,論点の大きな流れの中の現在位置を明確にすることが必要です.例えば,発表者が論点4のアイデアについての方法について話しているつもりでも,うまく論点が伝わっていなければ,聞き手は論点2の現状行われている方法の説明だと勘違いしてしまう可能性があります.そうなると,論点5の研究目的の説明はまったく意味がわからない,という事態に陥ってしまいます. 今の論点の現在位置が何であるかを聞き手にもはっきりとわかるようにするには,現在の論点が分かるように発表資料の文言や配置を工夫し,説明の言葉を選ばなければいけません.例えば,論点2について説明する発表スライドにおいては,「〇〇についての現状と理想はこのようになっています.現状は~という手法がよく用いられているため,~という状況になっています.しかし,理想的には~となることが望ましいため,手法の改善が必要です.」のように,論点と対応した説明をするのがよいでしょう.また,スライドの一番上の隅に,「この研究で扱うこと」や「〇〇の現状と理想」,「××の解決のアイデア」のような論点と対応した見出しを置くことも有効です.論点を見失った聞き手が,論点が何かを確認することができるからです. また,論点が移り変わるときには,そのように論点が移ることを自然かつ明確に表現する「論点のつなぎの言葉」を用意することが必要です.例えば,論点2から3に移る場合には,「では,この現状と理想のギャップを解決するには,どのような問題の解決が必要でしょうか」といった表現がよいでしょう.論点6から7に移る場合には,「これらの方法1~3で得られたそれぞれの結果を次の3枚のスライドで紹介します」のような表現がよいでしょう.別記事「発表資料に繋がりと統一感を持たせよう」も参考にしてください. ポイント③自分の論点に場を引き戻す 発表時間内において論点を決める権利があるのは発表者だけです.発表者は,自分が決めた論点以外の論点でなされた質問や意見に対しては,論点がずれていることをはっきりと指摘し,自分の定めた論点に速やかに場を引き戻さなければいけません.そうしなければ,議論が発散して建設的で実りのある発表の場にならないばかりでなく,「そういえば彼はそもそも何について発表したんだったっけ?」と思われる悲しい事態を迎えてしまうからです. 例えば,論点1で扱うと宣言した研究対象ではない対象について,ある聞き手が質問を投げかけてきたとします.「今回扱われた〇〇でない,××という対象については今回の結果は合わないように思うので結論はおかしいと思うのですが,どうお考えですか」といったものです.この場合にははっきりと,「今回行った研究はあくまで対象を〇〇に絞って行ったものですので,合わなくてもおかしいことはありません」といったように,自分の論点を軸にした回答をしなければいけません. 自分の軸から逸れた議論を始めるのは,発展を生む可能性もありますが,リスクを伴うことを承知しておくべきです.もし,先ほどの質問に対して,「××という対象はよく知らないのですが,おそらく今回の方法を試すと▲▲といった結果になるのではないかと思うので,同じような結論が言えるのではないかと…」といった回答をしてしまうのは非常に危険です.もし××という対象についての専門家がその場にいた場合,「××にその方法を試した研究があるけど,▲▲といった結果にはなっていなかったよ」のような反論をくらい,本来落ちるべきでない発表の信頼度が急激に落ちてしまいます.本来の研究の価値を正しく聞き手に認識してもらうためにも,自分の論点を中心とした議論となるように場を操作することを心がけましょう. まとめ 発表を成功させるために,論点をうまく操る方法について紹介しました.

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効果的なプレゼンテーションのためにまず知っておくべき基本的な心構え

研究のプレゼンテーションには,論文執筆とは少し異なる心構えが必要です.発表者自身の感情や自信を込め,また感覚や体験をも伝えることがある程度許されているからです.単に論文の内容を朗読するだけではそこに発表者がいる意味はありません.自分自身と自分の研究を売り込む場であることを知り,研究の面白さや価値をうまく伝えることが大事です.この記事では,プレゼンテーションとはどのようなものかという心構えについて紹介します. この記事で紹介する心構え プレゼンは単なる「伝達」でなく「創造」の場である スライドは報告書ではない プレゼンを通じて発表者自身が評価される 相手はあなたとは違う問題意識と前提知識を持っている 相手は前のスライドを見返せない 相手は細かい情報までは覚えきれない ➀プレゼンは単なる「伝達」でなく「創造」の場 プレゼンテーションが自分の成果を伝えるだけの「伝達の場」だと考えるのは不十分です.伝達することだけに意識が向いていると,「自分が伝えたいことを伝えよう」という考えでいっぱいになり,独りよがりで聞いてもらえない発表になってしまいかねないからです.『プレゼンテーション・パターン』のサイトでは,「プレゼンは単なる伝達でなく,聞き手が自身の経験・知識を混ぜ合わせた新しい認識や発見をつくることを誘発し、次なる行動を生み出すことで、未来をつくり出す創造の場である」と解説されています.この考え方が重要です.相手の発展のためになることを意識して自分の伝えたいことを紹介すれば,相手も集中して聞いてくれるでしょう. ➁スライドは報告書ではない プレゼンテーションは,短時間で全体の概要を紹介しつつ議論すべきポイントを共有し,聞き手から優れたアイデアを掘り出す目的で行われます.「短時間で」「アイデアを掘り出す」というのが重要です.時間がない中で大勢を集めてこの目的を達成する上では,あまりに細かい内容を難解な表現で,また淡々とした冷たい言葉遣いで説明するのは悪手です.それは論文や報告書が果たすべき役割なのです.できるだけ分かりやすく,相手の好奇心を煽るような語り口で説明されるべきなのです.「パワーポイントを禁止するべき理由をパワーポイントで解説」や「学会でこんな口頭発表が聴衆をイラッとさせる」の記事が参考になります. ➂プレゼンを通じて発表者自身が評価される プレゼンテーションではもちろんその内容自体も評価されますが,発表者であるあなた自身の能力や態度も評価されることを知っておかなければいけません.例えば,卒修論発表会では,「その学生が卒業するのに値する能力を備えているかどうか」が評価されますので,その評価が高まるように一つ一つのスライドにこだわってプレゼンテーションを準備しなければいけないのです.『メッセージとストーリーのない発表はカスだ!』卒業論文・修士論文 プレゼンテーションの心得のサイトで大変丁寧に解説されています. ➃相手はあなたとは違う問題意識と前提知識を持っている 自分ではうまく作れたと感じた自信のあるプレゼンテーションでも,全くうまくいかず,大事な研究だと思ってもらえなかったり,間違って解釈されたり,面白さに共感してもらえなかったということはよく起こります.これは,基本的には起きて当然です.何を大事だと考えているのかは人それぞれなのです.解釈のための前提知識のレベルも人それぞれ,何を面白いと感じるかも人それぞれです.これは避けられないものとして対処しなければいけません.プレゼンテーションの序盤では,発表者と聴衆でばらばらだった問題意識・知識レベル・興味の対象を共通のものに揃えて違うを埋めるための説明が必要です.「分かりやすい学会発表をするために意識したい21のポイント」という記事がうまく解説してくれています. ➄相手は前のスライドを見返せない 論文は読者が自分のペースで読み進めたり,後戻りして読み返すことができますが,発表ではそれができません.どのタイミングでどの情報を見ることができるかは,発表者の裁量に任せるしかないのです.例えば,前のスライドと,今のスライドを見比べないと理解できないような場面に出くわしたら,聴衆はお手上げで,理解できないまま話が進んでいき,置いてけぼりになってしまいます.発表者は,このことを理解した上で,どの情報をどのタイミングでまとめて聴衆に見せるかを慎重に決めなくてはいけません. ➅相手は細かい情報までは覚えきれない 聴衆は,あなたの発表中の全ての時間集中し続けて,あなたが述べる一字一句やあなたが記載したすべての文言を記憶できるわけではありません.重要そうだと思った一部の内容しか覚えられませんし,さらに言えば,聴衆が重要操舵と思う内容と,発表者が重要だと考えている内容は一致していないことが多々あるのです.発表者はそれを踏まえた上で,絶対に覚えてもらわないとその先の話が分かってもらえない重要な内容は,重要であることがわかるように紹介しなければいけません.

研究の技術

発表の流れのパターン4つ

登壇発表やポスター発表の準備に際して,発表の流れをどのようにすべきか,という問題にはいつも悩まされます.何から話し,どのように話題を展開し,何を訴えるべきかは,説明する相手によっても,また発表の結果何を得たいかという発表の目的によっても違うからです.この記事では,発表の流れを決める助けとなる4つの流れのパターンを紹介し,それぞれのパターンで発表を組み立てる際の注意点についてまとめます. 問題解決型(SPIN型) 問題提起から始め,原因を仮定し,解決のための方法を示し,最後に問題がどの程度解決されたかを紹介するものです.科学分野でも工学分野でも,最も一般的な型でしょう.マーケティング用語であるSPIN型(Situation状況理解,Problem問題指摘, Implication問題の重要性の認識 Need-payoff解決策の提案)とも関連します.研究の良し悪しは,提起した問題の重要性と解決の度合いで判断されるため,「いかにその問題が重要であるか」を効果的に訴え,また「残った問題は何か」を明確に示すことが必要です.問題となっている背景や,解決された暁に待っている理想的な未来を丁寧に紹介するとよいでしょう. 空雨傘型 ある論点について事実を整理し,独自の解釈を加え,今後どうすべきかという行動指針を提案するものです.既存の研究に囚われない新たな取り組みに意義を与える場合に用いられます.どれだけ網羅的に事実を集めたか,解釈は論理的かどうか,提案に具体性があるか,が評価のポイントになります.事実を集めた方法や解釈の論理展開を丁寧に説明することが必要です. FABE型 紹介したい(売り込みたい)対象の特徴(Feature),優位性(Advantage),メリット(Benefit),証拠(Evidence)を明確にして対象のメリットを納得させる方法です.開発した装置や道具を使ってもらえる共同研究相手を探す場合などに効果的です.どのようなものなのか,記憶にとどめてもらうために特徴は単純化して伝えるべきです.また,他と比べて何が違うのか,という説明も必要です.さらに,それを使うとどのような場合にどのような結果が期待できるのか,という説明も,可能な限り具体的に記載しておく方が,採用されやすくなるでしょう.上記の主張の説得力を高めるため,優位性やメリットの根拠となるデータは必ず必要です. 時系列型 過去どうだったかを整理し,現在どうなっているかを紹介し,その流れの先にはこんな未来が待っているからこうすべき,という提案をする方法です.大御所の先生方のキーノートスピーチや記念講演などで時折見られる形式です.若手研究者に期待を伝えたり,分野が進むべき道を示す目的で用いられます.経験豊富な先生であれば,データなどの根拠が揃っていなくても説得力は高いですが,若手が主張するにはよっぽどの根拠が必要かと思います. 参考 アイデア発想フレームワーク 堀公俊 FABE分析(ファブ分析,ファベ分析) 営業の強力な質問スキル:SPIN(スピン)