アンドロイド開発を「工芸」から「工学」に

アンドロイドロボットは多大な労力と費用を必要とする繊細な工芸技術で製造されており、一般への普及はおろか、研究用途でも気軽に利用することができません。この状況を打開し、高性能のアンドロイドが利活用される未来社会を実現するためには、アンドロイド開発のための工学技術の確立が不可欠です。アンドロイドの優劣はその造形の出来不出来だけで議論されがちですが、より根本的な(1)機能が乏しく用途が極端に限定される、(2)品質が安定せず研究効率が高まらない、(3)性能評価基準が曖昧で次号機開発戦略が立たない、という問題の解決が必要です。

そこで、これらの課題解決のためのアンドロイド高機能化研究を積極的に進めています。研究課題を体系的に整理するため、「Affetto(アフェット)」と呼ぶ子供型アンドロイドロボットを高機能化のメインの題材にするという方針を採っています。研究の概要をフライヤーとしてまとめていますので、ご覧ください。

研究紹介フライヤー(クリックでPDFが開きます)

取り組み① 身体ハードウェア開発

人体のように表現力や感知力に優れ、また触れ合いやすい身体ハードウェアデバイスの設計・製造を実施しています。頭部から脚部までの機構設計や柔軟皮膚実装、さらには皮膚の触覚センサ化・ディスプレイ化にも取り組み、その特性解析や機械性能評価を行っています。

  • しなやかに動作する小型アンドロイドの上半身骨格機構の開発(代表論文へのリンク
  • 高感度で高耐久の肉厚柔軟な触覚センサの開発(代表論文
  • アンドロイドの顔の革新設計に向けた機械性能評価と変形制御(代表論文
  • 接触反応実験に向けた人型骨格と触覚を備える小型のアンドロイドハンドの開発
  • アンドロイドの顔の効率設計のための人顔面皮膚の変形計測・解析(代表論文
取り組み➁ 制御ソフトウェア開発

開発した身体デバイス群の潜在的な性能を発揮させ、人との各種触れ合い実験ができるようなアンドロイド身体制御ソフトウェア群を開発しています。各種センサ入力に応じた多彩な表情を生成し、管理する頭部コントローラや、遠隔操作用GUIなどを開発しています。

  • 多様な表情を柔軟に生成するアンドロイド表情の制御器の実装(代表論文
  • 子供型アンドロイドの開発コンセプトと展望(代表論文
  • 期待や認知のバイアスを含む人の模倣を利用したロボットの学習アルゴリズム(代表論文
  • 人とロボットの愛着形成実験に向けた階層的情動制御アルゴリズムの動作特性分析
取り組み➂ 対人影響解析

開発したアンドロイドが人にどのように作用するかを明らかにする実験を実施しています.ハード・ソフトウェアの仕様や設定を変えた場合に印象や人の反応がどのように変わるかを解析することで、所望の印象を与え、反応を引き出すための適切な設計や制御の方法を探っています。

  • ロボット表面の触り心地の違いがもたらす性格印象変容の心理実験解析(代表論文
  • 子供型アンドロイドの開発コンセプトと展望(代表論文
  • 子供アンドロイドとの触れ合いにおける人の発話変容の音響解析(代表論文
取り組み➃ アンドロイド技術の転用

アンドロイドロボットの開発・評価を通じて得られた特徴的な技術を,医療・福祉分野等,他の用途へ転用して新たな価値を生み出すことを狙っています。アンドロイド用に開発した触覚付き皮膚を高難度手術の技能評価に用いたり、人工物との接触面で生じる皮膚への負担の可視化に用いる研究を進めています。

  • 縫合結紮可能な肉厚柔軟触覚センサによる腹腔鏡手術の技能評価(代表論文
  • 接触面における三次元皮膚負担を推定可能なセンサシートの事業化検証(関連サイト
  • 安全で高精度の触覚センサを備える子守デバイスの開発と事業化検証
ニュース

学生フォーミュラ日本大会で阪大チーム(OFRAC)が好成績

2019年8月27日から31日まで静岡県袋井市のエコパスタジアムで開催された学生フォーミュラ日本大会に,石原が顧問(FA: Faculty Adviser)の一人を務める大阪大学フォーミュラレーシングクラブ(OFRAC)が昨年度総合優勝チームとして参戦し,惜しくも二連覇は叶わなかったものの,大変な好成績を収めました.

ニュース

[訪問]駐日欧州連合代表部の方々が見学されました

6月13日に,駐日欧州連合代表部及びEU各国の駐日大使館・総領事館関係者などの方々がレオナルド・ダ・ヴィンチのアンドロイド及び子供型アンドロイドAffetto(アフェット)を見学されました.見学の際の様子は工学研究科Webサイト内トピックスの2019年6月20日付のお知らせ記事にて公開されております.

ニュース

[採択]生体医工学に関する国際会議EMBCに論文採択

生体医工学に関する査読付き国際会議である41st International Engineering in Medicine and Biology Conferenceに下記の論文が口頭発表枠で採択されました. Kohei Fukuda, Takumi Kawasetsu, Hisashi Ishihara, Takato Horii, Ryoichi Nakamura, Hiroshi Kawahira, Minoru Asada. Measurement of Three-Dimensional Force Applied to Elastic Suture Training Pads for Laparoscopic Suturing. 41st Annual International Conference of the IEEE Engineering in Medicine & Biology Society (EMBC). Germany, 27 Jun. 2019. アンドロイドロボットの皮膚として開発を進めてきた肉厚柔軟触覚センサを,操作の難しい腹腔鏡手術の技能評価のために「手術されるロボット皮膚」として利用し,実際の縫合操作のデータを取り,データの特徴を分析した研究です.

ニュース

[受賞]HAIシンポジウムで学生奨励賞(共著)を受賞しました

2019年3月8日・9日に開催されたHAIシンポジウムにおいて,共著として発表した研究が学生奨励賞を受賞しました.タイトルは「子供型アンドロイドの接触反応表現のための柔軟な表情生成器と割り込み表情制御器の開発」で,徳島県立城東高等学校の福岡慶太君との共著です.シンポジウムの受賞研究の紹介サイトはこちら.

ニュース

[人事]講師に昇格しました

2019年1月16日付けで,大阪大学大学院 工学研究科 知能・機能創成工学専攻の講師に昇格しました.2014年1月から着任していたテニュアトラック助教の職からの切り替えです.研究に加え,講義や大学運営の面でも貢献していきたいと思います.今後も各種解説記事を書いていきますので,何卒よろしくお願いいたします.

研究業績

原著論文及び解説・意見論文

採録となった原著論文及び解説・意見論文のリストです. 原著論文 Hisashi Ishihara, Yuichiro Yoshikawa, Katsushi Miura and Minoru Asada. How caregiver’s anticipation shapes infant’s vowel through mutual imitation? IEEE Transactions on Autonomous Mental Development, Volume 1(4), pp. 217-225, 2009. (Impact Factor 1.638) 石原尚,若狭みゆき,吉川雄一郎,浅田稔.乳児母音発達を誘導する自己鏡映的親行動の構成論的検討.認知科学, Volume 18(1), pp.100–113, 2011. (Submitted on Sep. 2, 2010. First Decision on Oct. 12, 2010, Accepted on Dec. 22, 2010.) Hisashi Ishihara and Minoru Asada. Design of a 22 DOF pneumatically-actuated upper body for a child android ‘Affetto’, Advanced Robotics....

研究業績

学会発表

査読付き及び査読なしの学会発表のリストです. 査読付き会議 Hisashi Ishihara, Yuichiro Yoshikawa, Katsushi Miura, and Minoru Asada. Caregiver’s Sensorimotor Magnets Lead Infant’s Vowel Acquisition through Auto Mirroring. Proceedings of the IEEE 7th Int’l Conf. on Development and Learning, Vol.CD-ROM, 2008. Hisashi Ishihara, Yuichiro Yoshikawa, and Minoru Asada. Caregiver’s Auto-mirroring and Infant’s articulatory Development Enable Sharing Vowels. Proceedings of the Ninth Int’l Conf. on Epigenetic Robotics, 2009. 石原尚,若狭みゆき,吉川雄一郎,浅田稔.乳児母音発達における親の期待の持つ誘導的効果: 発達シミュレーション及び音声模倣実験による検討.日本認知科学会第27回大会抄録集O3-3,2010.大会発表賞受賞 Hisashi Ishihara, Yuichiro Yoshikawa, and Minoru Asada. Realistic Child Robot “Affetto” for Understanding...

研究業績

招待講演

招待講演のリストです. 招待講演 石原尚.養育者の自己鏡映と乳児の構音発達が可能にする母音共有. GCOE 認知脳理解に基づく未来工学創成第4回創成塾, 2010. Hisashi Ishihara. Constructive investigation on caregiver’s anticipation for infant vowel development: a subject experiment, a computational simulation, and a new child robot, CITEC Bielefeld Workshop on Developmental Speech Recognition. 2011. 石原尚. 子の未熟な行為に対する養育者の好意的解釈が導く発達メカニズムの構成論的検討. 第23回日本発達心理学会大会委員会企画シンポジウム. 名古屋, 3月9日, 2012. 石原尚. 関係性発達メカニズムの理解とロボット応用に向けた愛着理論の計算モデル化と子供ロボット開発. 日本赤ちゃん学会第13回学術集会ラウンドテーブル, 福岡, 2013年6月2日. 石原尚. 写実型柔軟子供ロボットを用いたインタラクション実験の展望. 日本発達心理学会第25回大会ラウンドテーブル. 京都. 2014年3月22日. Hisashi Ishihara. Child-inspired robot “Affetto” to explore a functional body design for close interaction. IEEE RO-MAN workshop “From Temporal Interactions to Sustainable Relationships...

研究業績

特許とメディア

特許リストとメディア記事のリストです. 特許 特許公開 2018-017536. 川節拓実, 堀井隆斗, 石原尚, 仲田好宏, 浅田稔, 細田耕, 宮下敬宏. 変形測定装置, 株式会社国際電気通信基礎技術研究所, 出願日 2016年7月26日,公開日 2018年2月1日  特許出願2017-170627. 川節拓実, 堀井隆斗, 石原尚.触覚センサ, 大阪大学, 出願日2017年9月5日 特許出願2019-007356.石原尚,川節拓実,堀井隆斗.情報処理装置、情報処理システム、およびセンサ装置,大阪大学,出願日2019年1月18日 メディア 最新のロボット研究について日本語と英語で紹介する著名ブログGetRobo BlogでAffettoの紹介記事(現在は閲覧が登録メンバーに限定されているが、上のIEEE SPECTRUMに転載).2011年2月7日 米国電気電子学会が編纂し38万人以上に閲覧される科学技術誌”IEEE SPECTRUM”でAffettoの顔の紹介記事(http://spectrum.ieee.org/automaton/robotics/humanoids/meet-affetto).2011年2月8日 ロボットについて7ヶ国語で紹介する著名ブログPlasticpalsでAffettoの顔が開発されたとの記事(http://www.plasticpals.com/?p=26907).2011年2月9日 日経新聞関西版夕刊でAffettoが写真付で紹介.2011年5月26日 大阪大学機関紙「阪大NOW」でAffettoの機構が表紙を飾る.2012年4月1日 サンケイリビング新聞社の女性誌でAffettoの紹介記事.2012年4月17日 書籍「なるほど!赤ちゃん学」において,Affettoの紹介記事.2012年6月29日 Affettoの顔の動作のデモンストレーション動画がYoutube上で60万件以上の視聴回数に到達. 2012年7月 ロボットについて7ヶ国語で紹介する著名ブログPlasticPalsでAffettoの上半身が開発されたとの記事(http://www.plasticpals.com/?p=33739).2012年7月26日 フランスのLe Figaro紙で”Un bébé robot d’un réalisme troublant développé au Japon”として,またLe Monde紙で“Affeto, le robot qui ressemble à un bébé humain”としてAffettoの紹介記事.2012年8月21日 全世界で10万人以上の購読者を擁する科学月刊誌”Communications of the ACM”内でAffettoを紹介する記事が掲載され,表紙写真も飾る.2012年11月 岩波ジュニア新書「まねが育むヒトの心」でAffettoの紹介. 2012年11月12日 スイス・チューリヒで開催され延べ5000人以上が訪れた国際ロボット展示会Robots on TourでAffettoを招待展示. 2013年3月8-9日 国際ロボット展示会Robots on Tourにおいて欧州n-TV社,国際ビデオニュースメディアRuptly社及び欧州News and Pictures社に開発中の子供ロボットAffettoの取材を受け,展示の様子が放映. 2013年3月9日 「子ども酷似型ロボットAffetto」,開発したロボットが書籍内で紹介,講談社サイエンティフィク「絵でわかるロボットのしくみ」,2014年1月31日. 11.「The Human Robot」,開発したロボットが番組内で紹介,オランダVPRO Television社,2015年6月15日....

システムズ・アンドロイドロボティクス

アンドロイドロボットの機械工学を基軸とする超域研究領域として提唱するシステムズ・アンドロイドロボティクスについて解説します. 概要 システムズ・アンドロイドロボティクスとは,機械工学を基軸とする超域研究領域として石原が提唱しているアンドロイドロボット研究の枠組みであり,様々なレベルのシステムとしてアンドロイドロボットを捉えることで,本質的な研究課題の発見や,解決,そして応用を促進しようとするものです.下の図のように,特に,柔軟素材と電気機械要素からなるアンドロイドの身体機械システム,そのアンドロイドと人が親密に関り合う対人関係システム,そしてアンドロイドの対人性能向上により情報学や心理学,産業界や医療福祉分野などが分野共創的に価値を与え合える研究と産業のエコシステムの3つのシステムを重視しています. 挑戦目標 分野毎に異なる課題に挑むことになりますが,基軸となるのは,多様な機能が相乗効果的に搭載されている人体のように高い感知・表現力を備える人工身体システムを作り上げるという機械工学的挑戦です.下の図に,分野毎の挑戦課題を示しています.人から質・量ともに豊富な情報を得られるようにするにはロボットをどのように操ればよいかという情報学的挑戦は,機械工学領域の挑戦を通じたロボット身体機能の根本的かつ効果的な向上を伴うことなしには発展がありません.また,ロボットとの触れ合いにおいていかなる心理・行動変容が人に生じるかを分析しようとする心理学的挑戦も,機械工学領域の挑戦によってロボット身体の詳細な作り分けや再現性確保がなされなければ,ケーススタディに留まり,深い考察が行えません.加えて,上記のような学術分野との共創を通じて開発される人体に近い身体システムの要素デバイスは,その特徴を生かし,それぞれに別の形態として人社会の課題の解決に資する技術として転用可能だと考えます. 背景課題と意義 これまでのアンドロイドロボットは,多分に職人芸的な手作業に頼って開発されていたため量産性や再現性に乏しく,また機械性能評価の指標がないため,様々な仕様のロボットが十分な性能比較もなされないまま乱立していました.さらに詳細かつ定量的な仕様説明もないロボットを用いた種々の実験の結果は,深い考察や他ロボットへの転化が困難なケーススタディになりがちでした.ケーススタディすら乏しかったアンドロイドロボット黎明期はすでに過ぎ,さらなる発展を遂げるためにケーススタディを超えた理論体系の構築が必要とされています. システムズ・アンドロイドロボティクスは,その要請に応えようとするものです.柔軟に多様な動作を実現する骨格機構や感知・呈示機能に優れる高機能皮膚などの身体要素の開発手法や制御法の確立によって性能の底上げを図り,また,身体システムの表現力や人らしさ,触れ合いやすさ,親しみやすさの定量的評価法を定めることによってアンドロイドロボットの個体間性能の優劣比較や,問題箇所あるいは改善度を定量的に把握することを可能にする試みを推進します.このように仕様が定まったロボットを使用した実験研究であれば,実験の結果の違いがどのような仕様の違いに起因するものであるかを精密に考察することが可能になります.さらに,人に近い構造の機能デバイスやそれを対象とした評価指標は,アンドロイドロボット以外の用途,例えば医工学(人皮膚に近い構造の触覚センサを模擬皮膚とした手術技能評価)や心理学(人物の表現力や親しみやすさの定量化)の分野においてもそれぞれに活用可能であることが期待されます. アンドロイド独自の難しさ アンドロイドロボットがどんなものかは容易に想像できる一方で,うまく造りあげるための方法論は確立されていません.特に,表現力や感知力といった他者との関係構築における基本かつ重要な機能が高機能化できないままになっています.その要因の一つは、アンドロイドの特徴でもある柔らかい被覆の取り扱いの難しさにあります.人の皮膚のように多彩な表現力や感知力を備える高機能被覆を実現するには,既存デバイスの単純加算ではない,新しい発想のデバイス開発が必要です.また,その被覆を効果的に活用するには,身体的な触れ合いが人とロボットの関係を変える機序も明らかにしなければいけません. 研究のフォーカス アンドロイドロボットを以下のように捉えて研究を進めています. 柔らかい素材と硬い機械のハイブリッドシステムとしてのアンドロイドロボット 人工知能と人を結ぶ,感知力と表現力に優れる生物様のユーザーインターフェースとしてのアンドロイドロボット 人との感情豊かな触れ合いで交わされるデータ収集装置としてのアンドロイドロボット

子供型アンドロイドロボットAffetto

子供型アンドロイドAffetto(アフェット)は,まるで子供を相手にするかのような情緒豊かなロボットとの触れ合いの実現を目指して2011年から開発を続けている触れ合い性能特化型の小型で柔軟なアンドロイドです.2011年に初代の頭部と上半身機構を,2014年に脚部機構を,2015年に二代目の上半身機構を開発し,しなやかに動作する全身骨格機構としてプレスリリースを行いました.2015年からは肉厚で柔軟な皮膚触覚センサの開発も開始し,表現力だけでなく,感知力の向上も図っています.2018年に,二代目の頭部を開発し,プレスリリースを行いました.表現力と感知力を十分に高めた子ども型アンドロイドの実現は,これまで取得困難であった,触れ合いで交わされるデータを主観視点で能動的に収集する手段を得ることを意味します.このようなデータに基づいて触れ合いの理解が進めば、人とうまく触れ合うためのやり方を人工知能に学ばせる方法論が見出され、人との関係性をうまく調整して効果的に働きかけられるロボットの実現に繋がると期待しています. [smartslider3 slider=2] 個別テーマの紹介記事 主要論文 小型多自由度柔軟骨格機構の設計開発(上半身機構を紹介した論文,脚部機構を紹介した論文,顔機構を紹介した論文) 柔軟肉厚かつ高感度の触覚センサの設計開発(GMR素子方式を提案した論文,インダクタンス計測方式を提案した論文) 参考になる外部記事 “You’ve Come a Long Way, Disembodied Robot Baby” in Gizmode. 初代の顔からの発展を紹介してくれています.  

子供ロボットに向けられる声を分析する

Sorry, this entry is only available in Japanese. For the sake of viewer convenience, the content is shown below in the alternative language. You may click the link to switch the active language. 子供アンドロイドに対して向けられる発話を記録して音響的に解析し,大人が子供に向けるような特徴的な発話がどのように表れるかを調べる研究を行っています.

Analysis of skin flow field of human face

Although facial expression is known to the one of important communication channel, deformation control of robotic facial soft skin is difficult and therefore facial expressions by android-type robots are poor, unreadable, or unnatural. In my project, measurements and analyses of humans’ rich facial skin deformation are conducted to find the design methodology to make robot facial expressions more rich, expressive, and natural.

Postural stabilization of flexible robot by motor learning

The flexible robot introduced as above is suitable for physical contact with humans while it is difficult to stabilize its posture. Because of its complex time-space dynamics, traditional model-based control methods are not effective for the robots with large number of flexible joints. Therefore, motor learning methods, in which robots learn the way to control their body through motor experience like humans, is the main methodology to stabilize the developed robot in my project.

Design of small humanoid robot with large number of compliant joints

人が躊躇なく触れることができるよう,空気圧で駆動される柔らかい関節を備えた小型の柔軟人型骨格機構の設計開発を行っています. 骨格機構 ver.1 (2011年開発) 人型の関節機構を設計する際の問題の一つは,スペース形状と関節配置の制約です.細い円筒形の腕部には直列に関節が並び,薄い直方体型の胸部の左右の端には複雑な動きを実現する関節が配置され,そして楕円筒形の胴体部には前後左右に動く関節が直列に並んでいます.このような制約を守った上で体を支えて動かす力と広い可動範囲を実現するには,許される人型のスペースの中に,姿勢が変わった場合でも互いにぶつからないように多くの機械部品を配置することが必要です. 骨格機構 ver.1は,柔らかく力強い動きを実現する空気圧アクチュエータ(エアシリンダ及びエアベーンアクチュエータ)を,高さ22cm,肩幅18cm程の小さな上半身のスペースにどのように配置するのがよいかを検討するために開発されました.複雑に動く関節には直方体型のエアシリンダが折り重なるような配置を採用することで,首に3,両腕に8,胸部に7,腹部に4つのアクチュエータを配置した場合でもある程度実用的な可動範囲を実現できることを確認しました. 関連文献 Hisashi Ishihara, Yuichiro Yoshikawa, and Minoru Asada. Realistic Child Robot “Affetto” for Understanding the Caregiver-Child Attachment Relationship that Guides the Child development. In Proceedings of the First Joint IEEE Int’l Conf. Development and Learning and on Epigenetic Robotics, Vol. 2, pp. 1-5. Aug. 2011. Minoru Asada, Yukie Nagai, and Hisashi Ishihara. Why Not Artificial Sympathy? Social Robotics in Lecture Notes in Computer Science, Vol. 7621. pp. 278-287,...

プロフィール

職歴,学歴,受賞歴,研究費獲得歴,教育歴などの経歴を記載しています. 略歴 石原 尚(いしはら ひさし).博士(工学)(大阪大学).1983年生.2009年から2012年まで日本学術振興会特別研究員(DC1).2012年大阪大学大学院工学研究科博士後期課程単位取得満期退学.2013年より理研BSI客員研究員.2014年に博士(工学)を取得後,2019年1月まで大阪大学大学院工学研究科テニュアトラック助教.現講師.2015年よりATR連携研究員.2016年よりJSTさきがけ研究者.子どもアンドロイドロボットAffettoの開発を手掛ける.アンドロイドの表現力や感知力を向上させるためのデバイス開発や人の計測分析,また触れ合いの中で達成される機械学習法の研究に従事. 現職 講師(2019年~兼任)大阪大学工学研究科 知能・機能創成工学専攻 マイクロダイナミクス研究室(中谷彰宏教授研究室) さきがけ研究者(2016年~兼任)科学技術振興機構(JST) 新しい社会システムデザインに向けた情報基盤技術の創出 客員研究員(2013年~兼任)理化学研究所 脳科学総合研究センター言語発達研究チーム 連携研究員(2015年~兼任)国際電気通信基礎技術研究所(ATR)知能ロボティクス研究所 兼任教員(2014年~兼任)大阪大学先導的学際研究機構 共生知能システム研究センター 知能ロボット研究グループ 研究職歴 2009年4月 – 2012年3月 日本学術振興会特別研究員(DC1)として創発ロボティクス研究室(浅田稔教授研究室)内で「他者の模倣反応における無意識的な情報の偏りを利用した機械学習アルゴリズム」の研究. 2012年4月 – 2013年3月 大院工学研究科 知能・機能創成工学専攻 創発ロボティクス研究室(浅田稔教授研究室) 特任研究員(基盤研究S「構成的手法による身体バブリングから社会性獲得に至る発達過程の理解と構築」代表:浅田稔)として,「柔軟皮膚を備える子供型アンドロイドロボットの頭部機構」の研究開発. 2013年4月 – 2014年1月 創発ロボティクス研究室(浅田稔教授研究室) 特任助教(常勤)(特別推進研究「神経ダイナミクスから社会的相互作用へ至る過程の理解と構築による構成的発達科学」代表:浅田稔)として,「空気圧でしなやかに動作する子供型アンドロイドロボットの上半身骨格機構」の研究開発. 2013年8月 – 現在 理化学研究所脳神経科学研究センター 客員研究員(馬塚れい子博士研究室)として,「子供型アンドロイドを利用した子供に対する親の無意識的発話変容の生起メカニズムの実験的解明」の研究. 2014年2月 – 2019年1月 大阪大学大学院 工学研究科 助教(浅田稔教授研究室)として「人と親密に触れ合える子供型アンドロイドロボットの全身の感知・表現力の向上と実験応用」の研究. 2015年7月 – 現在 国際電気通信基礎技術研究所(ATR) 連携研究員(宮下敬宏室長研究室)として,「アンドロイド用触覚センサを応用した人歩行時の足裏負荷計測装置の開発」の研究. 2016年12月 – 現在 科学技術振興機構(JST) さきがけ研究者(黒橋禎夫教授領域)として,「親密な触れ合いで顕著化された人の社会的反応情報を能動的に収集して利用可能にする子供アンドロイドの高機能化」の研究. 2019年1月 – 2019年3月 大阪大学大学院 工学研究科 講師(浅田稔教授研究室)として「人と親密に触れ合える子供型アンドロイドロボットの全身の感知・表現力の向上と実験応用」の研究. 2019年4月 – 現在 大阪大学大学院 工学研究科 講師(中谷彰宏教授研究室)として「人と親密に触れ合える子供型アンドロイドロボットの全身の感知・表現力の向上と実験応用」の研究. 学歴 2014年1月24日 博士(工学) 大阪大学大学院 工学研究科 創発ロボティクス研究室 2012年3月31日 博士後期課程単位取得満期退学  大阪大学大学院工学研究科 知能・機能創成工学専攻 創発ロボティクス研究室 2009年3月24日 修士(工学) 大阪大学大学院工学研究科 知能・機能創成工学専攻 創発ロボティクス研究室 2007年3月23日 学士(工学) 大阪大学工学部機械工学科目 2002年3月 広島大学附属高等学校卒 受賞歴 2008年 JIDPOグッドデザイン賞. コミュニケーション発話知能ロボット “Vo-Cal(Vivid Oral Conversation through Acquiring Language)”. JEAP/阪大浅田・川崎共同研究(開発部分担当), 2008....

研究と教育のポリシー

研究ポリシー 独自のビジョンを設定します 機械工学を軸としてシステム的にものごとを捉えて改善を図ります より根本の問題の把握と解消に努めます 体系的な取り組みでテーマの融合や相互改善を図ります 他分野との連携で効率的に発展を図ります 研究教育ポリシー 複数の専門知識や技術を組み合わせて成果をあげる体験を与えます 基礎力向上の方法論の講習を実施し、実践の場を提供します 得意分野や伸ばしたい能力に合わせた課題設定をします 挑戦を通じて課題の本質を見つけ出す過程の体験を与えます 一方的な指導でなく、共創効果が発揮されるような対話を心掛けます